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すみれコラム~「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行されました~|情報発信|八尾市男女共同参画センター すみれ

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男女共同参画 情報発信

2024.04.26 すみれコラム情報発信

すみれコラム~「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行されました~

 配偶者間の暴力(DV)や生活困窮、性被害などの困難を抱える女性を支援するための新しい法律「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(以下、困難女性支援法。)」が今年の4月1日に施行されました。

 これまで、困難な問題を抱えた女性への支援は、売春を行う恐れのある女性の「補導処分」や「保護更生」を目的とする売春防止法を根拠に行われてきましたが、女性の抱える問題が複雑化、複合化していくなか、女性たちの実態とかけ離れたものになっていました。さらにコロナ禍では、支援を必要とする女性がなかなか支援につながらない実態も浮き彫りになりました。

 売春は、騙されて従事させられたり、生活困窮でやむなく追い込まれたりするケースも少なくありません。

 そこで、新しい困難女性支援法では、「女性の福祉の増進」や「人権の尊重・擁護」「男女平等」などを明確に規定し、経済的困窮、DVや性暴力被害など様々な困難な問題に直面することが多い女性を取り巻く現代的課題をカバーし、売春防止法の「更正」から、対象となる女性を拡大し「寄り添い支える」ものに転換しています。

 また、自治体と民間団体が協働することで、行政だけでは支援が届きにくい女性をより適切な支援に結びつけるために、民間団体への補助規定が創設され、自治体は円滑な支援に向けて、関係機関が支援内容を協議する支援調整会議の設置に努めるよう定められています。

 加えて、困難女性支援法では、「婦人相談所」は「女性相談支援センター」に、「婦人保護施設」は「女性自立支援施設」に、「婦人相談員」は「女性相談支援員」に、それぞれ名称変更され、専門機関や専門家としてこれまで以上に重要性が増していくと思われます。

 新法が施行されたことで、問題を抱えながらSOSを出せずにいた女性たちが相談や支援につながり、自立へ向けた第一歩が踏み出せるように積極的な活用が望まれます。